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zoom RSS 配偶者暴力防止法及び関連する施策に関する課題 その2

<<   作成日時 : 2007/03/28 18:57   >>

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T 保護命令関係
1保護命令の対象となる配偶青からの暴力に脅迫行為等の精神的暴力も加える
ことができないか

■ 前回報告書
○ 現状と課題
被害者が更なる配偶者からの身体的暴力によりその生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことが保護命令申立ての要件となっている。
配偶者暴力防止法の大きな柱の1つである保護命令が、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金という刑罰で担保されていることを考慮すると、その対象となる行為を明確にする必要性があることから、外延が不明確である精神的暴力については、保護命令の対象である暴力に含まないこととされている。

● 検討の方向性
刑法第222条に規定される脅迫のうち、生命又は身体に対し害を加える旨を告知して人を脅迫する行為については、保護命令の対象である暴力に含めることを検討していく必要がある。
身体的暴力は振るわれていない又は振るわれているが回数は少ない場合であっても、将来、生命又は身体に対し害悪を加える旨の脅迫が行われる場合、被害者が感じる恐怖感は大きい。配偶者からの暴力の問題を考える際には、こうした被害者の恐怖感の払拭に十分配慮する必要がある。
また、生命、身体に害を加える旨の脅迫は、通常、暴行、傷害と密接に関連して行われることが多く、暴行、傷害のみを切り離して対象とすることは配偶者間の暴力の本質を見誤ることになりかねない。
さらに、精神的暴力は、その外延が不明確と言われるが、脅迫罪は、その要件が刑法で規定されており、範囲は明確であるといえる。

■ 専門調査会での意見
脅迫行為を保護命令の対象とすることで、加害者に自らの行為を暴力と認識させる効果もあるのではないか。

■ 現在の状況
1 保護命令制度については、ある者が将来的に他の者を害する恐れを司法機関が判断し、個人の行動の自由を刑罰をもって予防的に制限する我が国の現行法制上特別の制度であることを考慮すると、被害者の生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きい場合に発せられるものとすることが相当と考えています。
また、保護命令が刑罰によって担保されていることを考慮すると、その対象となる行為を明確にすることが必要ですが、精神的暴力についてはその外延が不明確にならざるを得ません。したがって、精神的暴力を保護命令の対象とすることについては、慎重に検討する必要があります。
2 また、精神的暴力一般はもとより、仮に脅迫行為に限定するとしても、現行法の保護命令の発令の要件である「配偶者からの身体に対する暴力を受けたこと」を前提とせずに、裁判所に配偶者からの暴力による被害者の生命・身体への危害発生のおそれに関する判断を要求することは、裁判所による適正かつ迅速な判断を制度的に保障した保護命令制度の趣旨を没却することになりかねないので、慎重に検討する必要があります。 (法務省)



2 接近禁止命令により禁止される行為に電話等による接触も加えることはできないか


■ 前回報告書
○ 現状と課題
接近禁止命令により禁止されるのは、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいすることであり、電話、ファックス、手紙、メール等、直接、被害者の身体に接触しない行為は禁止されていない。
そのため、接近禁止命令が発令されても、電話、ファックス、手紙、メール等については禁止されないことから、被害者は、加害者からのこうした行為により、多大なる恐怖を味わいながら生活をするという状況にある。

● 検討の方向性
通常、電話、ファックス、手紙、メール等による加害者からの接触により、被害者は多大な恐怖を感じている。また、脅迫行為は電話等によって行うことも可能であり、これを禁止する必要もある。
他法を参照すると、ストーカー規制法は、「個人の身体、自由及び名誉に対する危害の発生の防止」及び「国民の生活の安全と平穏に資すること」をその目的とし、加害者からの電話及びファックスも規制の対象としている。
保護命令制度とストーカー規制法の禁止命令制度は、将来の危害防止のため、公的機関が一定の義務を課す命令を発し、その命令を刑罰によって担保する点で共通性もあるが、加害者に住居から退去させることを内容とする命令まで発することから、行政機関ではなく司法機関の判断が適当とされたものである。
そうであれば、接近禁止命令については、ストーカー規制法による規制と同様に考えることは可能であり、保護命令の趣旨に、「被害者の生活の安全と平穏に資すること」を加え、電話、ファックス、手紙、メール等による接触を禁止することも考えられる。ただし、これは、生命や身体に対する危害の防止を対象としている現行の保護命令制度の趣旨を大きく変更するものであることにも留意しなければならない。


■ 専門調査会での意見
電話等による接触について、ストーカー規制法により対応できる場合があったとしても、被害者の利便性に配慮し、制度の一本化を図るという観点から、配偶者暴力防止法においても対象とすべきではないか。

■ 現在の状況
1保護命令制度は、被害者の生命又は身体に危害が加えられることを防止するための制度であるところ、電話等による接触は、類型的に被害者の生命又は身体に危害を生じさせるものではないので、これを保護命令対象とすることについては、慎重に検討する必要があります。
2 電話等による接触は、どのような事実関係であるかによるものの、ストーカー行為等の規制等に関する法律第2条に規定する「面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること」や「拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること」に該当する場合には、同法における警告、禁止命令等による規制の対象となり得るところであり、同法により積極的に対応していくべきものであると考えています。   (法務省)


3 保諌命令の対象を親族等に拡大できないか

■ 前回の報告書
○ 現状と課題
接近禁止命令により禁止されるのは、被害者本人へのつきまとい等であり、被害者の親族等(被害者の直系又は同居の親族その他被害者と社会生活において密接な関係を有する者)に対するつきまとい等は禁止されていない。

保護命令制度の趣旨は、更なる暴力により被害者の生命又は身体に重大な危害が加えられることを防止することとされており、直ちに被害者の生命又は身体への危害のおそれを増大させるものではない親族等への接触は禁止されていない。

● 検討の方向性
接近禁止命令により保護する対象に親族等を加えることを検討していく必要がある。
被害者が加害者の元から逃げた場合であっても、加害者が被害者の行方を追って被害者の実家等に押し掛けると、親族等へ被害が及ぶことを恐れて、結果的に、加害者の元に戻らざるを得ない、又はこうした事態を考え、加害者の元から逃げることがためらわれるといった事態が考えられる。
こうした加害者の行為は、被害者に対する接近禁止命令の趣旨を減殺するものであり、親族等を危険にさらすことにもなるため、何らかの方法で、加害者による親族等への接触を禁止することが必要である。
なお、親族等の保護については、ストーカー規制法により、安全を確保することも可能と考えられるので、その活用も図るべきである。

■ 現在の状況
1 接近禁止の対象を親族等に拡大した場合、被害者の生命又は身体に危害が加えられることを防止するとの保護命令制度の趣旨に照らして、対象者の範囲が広範になりすぎないかという問題があります。
2 配偶者がそれらの者にストーカー行為等の規制等に関する法律に規定するつきまとい等をするような場合は、同法における警告、禁止命令等による規制の対象となり得るところであり、同法により積極的に対応していくべきものであると考えています。    (法務省)


4 緊急保護命令の創設

■ 前回報告書
現行の保護命令制度は、迅速な裁判に資するよう、支援センター又は警察からの書面提出の制度等が規定されているが、平均して発令までに10日以上かかることから、危険が差し迫った被害者は、危険を避けるために一時保護を利用するなど、加害者から逃げるしかない。諸外国では、簡単な手続で、一時的に被害者を危険から守るためのいわゆる「緊急保護命令」の制度を導入しているところもあり、こうした制度の導入についても、更に検討する必要がある。

■ 現在の状況
現行法の下においても、被害者が、更なる配偶者からの暴力により、その生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが明白な場合で、被害者の安全を確保するには審尋等の期日を開いているいとまがない等、「その期日を経ることにより保護命令の申立ての目的を達することができない事情」があるときは、審尋等を経ないで命令を発することが可能です(法第14条第1項ただし書)。
すなわち、実務上、保護命令の申立ての当日に裁判官による申立人面接を実施し、その時点で発令要件を容易に認定でき、かつ、前記のような緊急の事情が認められる場合には、その日のうちに命令を発し、速やかにその効力を発生させることも十分に想定されるところであり、緊急保護命令の制度を別途、創設する必要性は乏しいものと考えています。(法務省)


5 被害者の実情よる、退去命令期間の設定

配偶者暴力防止法では、退去命令期間は命令の効力が生じた日から起算して二月間とされている(法第10条第1項第2号)。しかし、被害者の実情等によっては、退去命令期間を二月間より短期とするなど、柔軟に設定できるようにした方が、退去命令制度を活用しやすくなり、被害者の保護に資するといえるのではないか。

■ 現在の状況
保護命令については,簡易かつ迅速な発令が要請されており,この要請を制度的に担保するため.その命令の期間は、一律とされたものです。
退去命令について,裁判官がケースごとに被害者の実情に応じた必要な期間を判断して期間を設定するものとすることは,迅速な発令を困難にするおそれがあり,慎重に検討する必要があります。(法務省)

6 接近禁止命令の延長

配偶者暴力防止法では、接近禁止命令の期間は命令の効力が生じた日から起算して六月間とされ(法第10条第1項第1号)、また、既に保護命令の発令を得た被害者が再度の申立をすることも想定されている。しかし、当初の保護命令期間中に特段の事情が生じなければ、再度の保護命令が認められることが困難な事例も多く、被害者の保護の観点から、事案によっては、当初から六月間を越える長期間の接近禁止命令を認めるべきではないか。

■ 現在の状況
接近禁止命令の期間が6か月とされているのは,保護命令の申立ての理由となった状況が鎮まるまでの期間として少なくとも6か月が必要と考えられることによるものであり,また,再度の申立ても可能であることに照らせば,この期間を延長することについては,その点を見直すべき実情があるかどうかに関して慎重に検討する必要があります。(法務省)


7 配偶者暴力支援相談センターに対する保護命令発令の通知

配偶者からの暴力を受けた被害者を安全かつ適正に処遇するためには、加害者の動向を配偶者暴力相談支援センターが的確に把握する必要があることに加え、被害者自身が配偶者暴力相談支援センターに連絡をとれる状況にあるとは限らないことも考慮すると、配偶者暴力相談支援センターに対しても、警察と同様に、裁判所から保護命令の発令に係る通知がなされるようにすべきではないか。

■ 現在の状況
現行法では、裁判所は保護命令を発したときは、申立人の住所等を管轄する警察に通知することとされていますが(法第15条第3項)、この制度は、裁判所が警察に対して直接通知することによって、警察に対し、その管轄区域内に保護すべき被害者(申立人)が存することを了知させるためのものであり、被害者(申立人)の保護を図るほか、刑罰によって担保される保護命令の実効性を確保するという観点から、必要かつ合理的なものであると考えられます。
これに対して、配偶者暴力相談支援センターに対する裁判所の通知については、保護命令が申立人に告知され、申立人から同センターに対して連絡をとることも可能であることを踏まえると、かかる制度を設けることに十分な必要性、合理性があるかについては、慎重に検討する必要があります。(法務省)

8 保護命令申立費用の減免制け度の創設

婦人相談所等の一時保護期間中に保護命令の申立てを行う場合、緊急避難的に保護を求めてきた場合等では金銭を所持していない被害者もいる。こうした場合に対処するため、保護命令を申立てする場合の申立費用の減免制度を創設すべきではないか。


■ 現在の状況
保護命令の申立人が、保護命令の申立てに伴って納付すべき責用を支払う資力がない場合、裁判所の訴訟上の救助の決定を得て、糞用の支払の猶予を受けることができます(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律第21条、民事訴訟法第82条第1項、第83条第1項第1号)。支払を猶予された責用は、後に保護命令が発令され、費用を相手方の負担とする裁判がされた場合には、相手方から直接取り立てることができるので、申立人はこれを負担することはありません(民事訴訟法第85条)。
したがって、保護命令申立責用の減免制度を創設する必要性はないと考えています。(法務省)

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